2011年05月16日

インフォームドコンセント


お陰様でもう術後10年以上過ぎていますが、
私は乳がんのキャンサーサバイバーの一人です。
そして、その治療中、主治医と合わなくて3年悩んだことがあります。

発症〜手術当時の主治医は、黙って俺についてこい型(パターナリズム)のドクター。
自分の病状をちゃんと把握し、
選べることは自分で選び、自分で決定したい私にとって、
ちょっと質問しただけで不機嫌になり、
きちんと相談できない主治医との関係はストレスが大きく辛いものでした。

がんという死に至ることもある病気にかかって、
「この術式で良いのか? この薬で良いのか? 
 この病院、この主治医で良いのか?」
と、治療法に悩み、自信をもって進めないことが大きな悩みでした。

3年悩み続けた結果、それまでかかっていた大病院から
友人が紹介してくれた小さな診療所に転院。
その診療所で初めて診察を受けた日、私は泣きながら帰りました。
うれしくて、うれしくて。

欲しい情報をちゃんと提示し、
わかりやすく説明してくれて、
「今後再発したとしても、この人となら闘っていける!」
そう思えたときのうれしさは忘れられません。

しかし、私とは合わなかった元主治医@若手でちょいハンサムは、
一部の患者の間ではカリスマドクターとして人気者でした。
特に年配の女性患者たちに。
その人たちは、
「病気について怖いことは聞きたくない。
 ○先生は、黙って俺についてくれば大丈夫!と言ってくれるから安心。
 治療法を自分で選べなんていう先生は信頼できない」
と言っていました。

私には、彼女達の気持ちもとてもよくわかります。
私自身、「がんもどき」、「ガンバ大阪」、という言葉さえ聞くのが辛く
(今となっては冗談みたいですけど)、
がんについての全ての情報をシャットアウトしてた時期がありましたから。
逃げているといえばそのとおり。
ですが、今は、その言葉を使いたくない気持ちでこれを書いています。

なんで急に、こんな大昔のことを書いてるかというと、
余計なことゴチャゴチャ抜かさず黙って俺についてこい型の主治医が、
その場その時その人に対する放射能汚染が安全か否かのボーダーラインを
あちらサイドだけで決めている国に似ていると思ったから。

おこがましいけれど、ここで、
私が自分のホームページの乳がんのコンテンツの中で、
インフォームドコンセント(しっかりとした説明と合意)の大切さと、
病気について知ることの意味を書いた一節に、
一部修正を加えて掲載させていただきます。


  ご自分の人生の中で何がより大切であり、
  どちらを優先させるべきかを
  誰より知っているのは医師(国)ではなく、
  あなたの人生を生きているあなたご自身です。
  選べることはすべて、ご自分でお選びになりたいはずですし、
  患者さん(私たち国民)にはその権利があります。
  ところが、乳がん(放射能・原発事故)についてほとんど知らないままでは、
  ご自分の治療(避難や復旧対策)についてよく理解し、判断し、決定していく  ことができません。
  そうして疑問や迷いばかりを残し、納得できないままの治療(避難や復旧対策)を受けていくことは
  患者さん(私たち国民)にとって大変辛いストレスになってしまうでしょう。

    (中略)

  手術後の(震災後の)長い人生をより良いものにするために
  乳がん(放射能・原発事故)について知ることが大切なのです。

私のように半世紀も生きてきた大人は、責任もあるからいい。
けれど、子供のことは守っていかなきゃいけませんから、
国がしっかりとしたインフォームドコンセントをしてくれないなら、
大人は子供たちのため、セカンドオピニオン、サードオピニオンを求め
ながら生活していくべき時だと思います。

ニックネーム うぃんまま at 22:06| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月09日

FGFのサイト紹介


今日はぜひ、
”福島第一原発事故がもたらす災害の影響について考えるために、
 福島大学の教員有志により結成された組織”である
FGF(福島大学原発災害支援フォーラム)のサイトをご紹介したいと思います。
http://fukugenken.e-contents.biz/index


このサイトの「提言」のページの最後にある言葉


 「 人々を不安にさせるような情報を与えないことは、
   短期的な利益をもたらすかもしれません。

   しかしながら、そのことは、
   ずっと後になってから取り返しのつかない損失をもたらすかもしれません。

   人を守り、人を作るのは五十年の計です。

   目先の利益に拘らず、先々を見据えて人を守るのが行政の役割であり、
   先々を見据えて人を作るのが大学の役割であると信じています。
 」


にいたく感動、激しく共感。

ニックネーム うぃんまま at 21:13| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月08日

リアルなエネルギーシフト


ゴールデンウィークも何もなく、バドも完全休業中の私ですが
昨日と今日は久しぶりに2連休とできたので、
昨日、突如思いたち
「メディアがちゃんと伝えていないた現場発の被災地状況を報告する」
という主旨の草の根イベントに話を聞きに行ってきました。

計画停電も無くなり、徐々に体育館も使えるようになり、
バドラーたちはだんだん通常ペースで羽を打てるようになってきた今日この頃。
(亀さんたちも早くどっかで練習再開できるとイイネ)
テレビからは、被災地も少しずつ復旧・復興しつつある映像が流れています。
実際、そういう地域も一杯あるでしょうが、
広大な被災地の中では、復旧状況にもかなりの格差が発生している様子。
中には、あの日から時が止まったかのように、すべてが全く手付かずのまま、
支援物資も一つも届かず、劣悪な環境の生活に耐え続けている方たちもたくさんいるそうです。
原発から20キロ圏内に残ったままの方も、まだ約一万人以上いらっしゃって、
そこには物資が届かないため、近隣の避難所まで取りに行きながら暮らしているとか。
また、重機を持たないNPOや、個人ボランティアだけではどうにもならない状態の中、
一番頼りの自衛隊が撤退し始め、途方にくれてる地域もたくさん。

ボランティアも支援物資も足りている。
という情報は、人や物資を適切にさばききれないから断っているだけで、
食べ物等の支援物資も、ボランティアのマンパワーも、
孤立化した地域になると全く足りず、悲痛なほどに求められている。
さらにその中で、個人差があるから難しい。

国のやることはイチイチ東京にお伺いたててからじゃないと決まらず、
最終決定権が現場に無いため、
国が予算をかけて始めてやりきれなかったことを、
手弁当で被災者支援してるNPO団体が尻拭いするようなことも多々発生しているとのこと。

被災者に温かいご飯を食べていただこうという国の企画があったが、
午前8時に名古屋で炊いた大量のご飯が、
被災地の自衛隊に届いたのが午前11時。
瓦礫撤去その他に忙殺されてる自衛隊はそれを配るまでの余裕はなく、、
2日間放置されて腐った200キロものご飯をぜんぶ捨てたこともあったそうです。

国の復興構想会議のメンバーとして、なぜか内舘牧子さんが任命され、
被災地の所々で、つまみ食いのように15分ずつ話を聞いて帰られたそうですが、
そうやって東京のメンバーで考え、東京の会議で計画を建て、
年単位先に実行予定とかで、全くもってナンセンス。
東京で計画し、東京で指示するのではなく、
被災地の現場の人間たちに、臨機応変に動くための決定権とお金を渡す。
それが急務。

また、さら地だったかのように何もなくなってしまった場所は、
残酷だけれど、復旧という意味だけでいえば、シンプルで新しい街を構築しやすい。
しかし、流れた家と残った家が混在している地域では、
1階まですっかり浸水していて泥がたまっていて
ハタから見たらもう住めないような家の二階で暮らし始め、
もう一度そこに根を降ろし始めた人たちも多く、
そういう人から再び家をとりあげ、より安全な場所に移住させるべきなのか、否か。

支援物資が充分にいきわたっている避難所では、
炊き出しを受け続けての暮らしへの複雑な辛さ苦しさから、
「物より何より、今、一番欲しいのは仕事!」
と悲痛な声をあげる方も非常に多いそうです。

難しい問題・課題はあとを絶ちません。

そんな中、こんな話もありました。
牡鹿半島は、国の支援の手が全く届かなかった地域が特に多いそうですが、
現在その中で、地元の人たちがボランティアの手を借りながら、
漁業を再開するための活動を開始していらっしゃるそうです。
というのは、
自衛隊による瓦礫撤去となるとどうしても重機を導入して全てを片付ける方法。
しかし、漁業再開のためには漁具が必要なので、
瓦礫の中から、まだ使える漁具を拾い集めつつ復旧していくというプロジェクトです。
そのためには機械には無い人間の目と手が必要で、
個人ボランティアのマンパワーが活躍しているようです。

と、
認識を新たにする話を色々聞けたので、昨日はやっぱり行ってきて良かったです。


そして今朝は、ネットサーフィンしていたら、
こんな動画を見つけました。

5月5日放送 テレビ朝日モーニングバード!そもそも総研 たまペディアから
http://www.youtube.com/watch?v=YA2LaX8eGDA&feature=youtu.be
こんな人に、表舞台でバリバリ力を発揮して欲しいなぁ。

上の動画の最後の方にチラッと出てきた
「スマートグリッド(次世代電力網)」
オバマさんが言ったことでアメリカで流行ったらしきこの言葉、ご存知でしょうか。
私は全く知らなかったんですが、
震災のずっと前から、脱原発・脱炭素社会に向け、
社会全体のエネルギーシフトは、
色んなところでリアルに考えられ、進んでいたんですね。
電力供給の仕組み(一社による独占など)がそれを阻んでいたため、
日本ではイマイチ具体化され始めてはいなかっただけで。

http://www.youtube.com/watch?v=JZLVtQpAqks&feature=related
これは日産がCEATEC2010用につくった
スマートグリッド化した未来を描いたイメージ動画です。

「原発を無くすなんて現実的には無理」
という方もまだまだ多くいらっしゃいますが、
上の映像のような社会の実現は、私は決して非現実的じゃないと思います。

だって、私が仕事を始めたばかりの約30年前には、
鉛筆と消しゴムで原稿用紙にコピーを書いて、
デザイナーに手渡ししてました。
FAXが使えるようになっただけで便利!!と思ってて(笑)
よもや今のような時代が来るとは、想像もつきませんでした。

脱原発・1つの電力会社によるビジネスの独占を無くすことができたら、
日本でも小さなベンチャー会社含め、色んな企業が色んなアプローチで、
スマートグリッドに関するビジネスが、より活発に進んでいくんでしょう。

風力や太陽光などの再生可能な自然エネルギーを活かした社会と、
巨大な妖怪のように無残な姿になりながら静まることを知らず、
子孫の先の代まで放射能を吐き出し続ける原発に依存し続ける社会。

そのどちらを選ぶかに、もう迷う余地なんてないはずです。


☆5月9日に追記

●2011/3/28 の日経の記事
「 今こそ日本にスマートグリッドを 計画停電では前進なし 」
http://www.nikkei.com/tech/ecology/article/g=96958A9C93819499E0E6E2E3828DE0E6E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3E3E2E7E0E2E3E2E0E0E2E7

●2011年5月9日の栃木の新聞記事http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20110508/513836
栃木県エライです。踏み出してます。

ニックネーム うぃんまま at 22:44| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 

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